シティ17ー18シーズン総括【チーム編】
非常にファンタスティックなシーズンとなりました。プレミアリーグのシーズン記録を複数塗り替える偉大なチームとして残るでしょう。そしてこのチームはまだ若くさらなる飛躍が望めます。シチズンズにとっては最高でしたね。
プレミアリーグ:優勝(32勝、4分、2敗)
FAカップ:5回戦敗退
カラバオカップ:優勝
リーグとリーグカップのダブルを達成した今季のシティ。FAカップこそ不覚を取りましたが、それでもリーグ戦18連勝やシーズン最多勝ち点など多くの記録を打ち立て、国内では最高の結果を得られたと思います。また、素晴らしかったのはその内容もそうでしょう。攻撃的に振る舞うフットボールには誰もが羨むところでしょうし、実際にそれを結果に結び付けているのは素晴らしかったですね。
毎年多くの補強があるシティを批判的に捉える人もいるかと思いますが、費やした資金を実際に効果として発揮させるのは難しく、選手、コーチングスタッフ、フロントなど全員が良い仕事をした結果と言えるでしょう。
また印象的だったのはチームの雰囲気の良さ。もちろん、これだけ勝利しチームが上手くいっていてれば問題は出にくいものですが、それでもこのチームはよく結束していましたね。メンディの長期離脱やダビドのお子さんの事情なども乗り切り、チーム一丸でのタイトルだったと思います。例えば左サイドバックのポジションを見事埋めてみせたデルフやジンチェンコ、尻上がりに調子を上げたギュンドアンとベルナルド、失意の昨季を送ったブラボがカップ戦でみせた優れたパフォーマンス。フォーデンやディアスなどの若手も存在感を出し、レギュラー陣だけではないところを見せました。
戦術面でも安定感を増したのはペップの指導も2年目となりチームに浸透した証でしょう。特筆すべきは2桁得点を決めた選手の多さ。前線のアグエロ、ジェズス、スターリング、サネは多くの得点を決めました。多くの得点者が生まれた事はチームとして戦えていたという事であり、誰か1人に依存していなかったというのも素晴らしいですね。中盤3枚は盤石の試合運びで多くの試合で主導権を握ることに成功しました。最終ラインの安定もチームに寄与し、常に攻撃的に振る舞う為のスキルを発揮してくれたと思います。GKのエデルソンは重要なファクターとなりました。
以前に記事にしましたが、このチームはシステムでは縛れない多様性がありますから、それに合わせた選手が必要になりますし、高いレベルも求められますね。既存の選手、新加入選手の両方がフットボールをより理解し、質を高めた事が勝利に繋がったと思います。
チャンピオンズリーグ:ラウンド8敗退
国内での好調さを欧州最高の舞台でも発揮したかったですが、国内のライバルに悪夢の1週間を叩きつけられました。クロップとの相性の悪さも手伝ってかペップ自身がどツボにハマった感のある1stレグが全てでした。結果論としてはいつも通り戦った方が良かったと言えますが、最初の失点で大きく動揺してしまっただけに、チームとしての精神面での成長が今後の課題と言えます。それはチーム全体が確固たる自信を持つのもそうですし、苦しい時間帯に流れを取り戻せるだけのパーソナリティを持ったリーダーの出現も必要かもしれません。まぁ若いチームだけに今季の2つのタイトルがその助けになる可能性はありますね。