クマごろうの独り言

三十路を越えたクマのオス。フットボール中心に気になること

マン・シティ若手事情にみる板倉の可能性とは!?

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少し前の話にはなりますが、川崎フロンターレより日本人MF板倉をマン・シティが完全移籍にて獲得しました。まずは堂安のいるフローニンゲンにレンタルとなります。日本人選手の海外移籍については近年増えており、また以前のような代表クラスではなくその下のアンダー世代の時点で声が掛かるのは望ましい事です。では、板倉はマン・シティで生き残っていけるのか!?トップチームで活躍する日が来るのか!?マン・シティの若手事情も含めて、考察します。

 

多くの若手有望株を抱えるマン・シティ

 

マン・シティの若手と言ってもいくつかのパターンが存在します。大きく分ければ3つです。

 

①既にトップチーム所属の若手

②ユース所属の若手

③CFG含む他クラブにレンタル中の若手

 

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①については実力が認められており、既にトップチームとして戦っている選手達ですね。ここにはフォーデンのようなユースから昇格した選手もいますが、実際にはジェズスやサネのように若手としては高額な移籍金を払って獲得してきた選手達がメインです。彼らは20歳前後の時点で既に強豪国の代表クラスであり、チームとしては若返りの意図はあるものの、即戦力として計算しての獲得ですね。スターリングやストーンズですらまだ24歳ですし、サネなんかは更に若い。でもチームではメインキャストです。

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②については次なるフォーデンを目指している選手達。フォーデンは小さい子供の頃からシティ所属なので、このまま大成すればチームにとっては掛け替えのない存在となるでしょう。しかし、シティ所属として古参のアダラビオヨがトップチームでは厳しい状態(レンタル中)と、まぁ近年はこの年代での若手有望株の奪い合いが激しいですから、フォーデンみたいなのはレアケースです。バルサカンテラの流出事情を考えれば、如何に激しいかが分かりますね。現在ユース所属では、そのバルサから加入のエリック・ガルシアなどが将来を嘱望されていますが、昇格そして定着するのはかなり狭き門と言えます。

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③は、今回の板倉のケースですね。板倉は現在21歳とユース年代ではありませんし、かと言ってトップチームと見なされていない選手達です。EDS(リザーブチーム)もありますが、板倉はフローニンゲンへ、同ポジションでは私が個人的に期待していたアレイシ・ガルシアもCFG(シティ・フットボール・グループ)傘下のジローナにレンタル中です。只、こちらもアンジェリーノやエネス・ウナルなど、レンタル後に移籍するケースが殆どでレンタルバックでトップチームに定着したのはジンチェンコくらいでしょうか。

 

この様に状況は様々ですが、各3つのパターンそれぞれに若手有望株はキラ星の如くいます。

 

サンチョに続きディアスも流出。トップチームの狭き門。

 

キラ星の如くいる若手有望株ですが、ユースやレンタル中の選手達は殆どトップチームに定着出来ません。理由は簡単、トップチームのレギュラー争いに加わるのがかなり厳しいからですね。現在のトップチームは、ペップ・グアルディオラの元かなり成熟しており、ほぼ出来上がっています。その上、若手にとって最も痛いのはトップチームの年齢層がそもそも若いという事です。

 

上の①で述べた様に、チームの主力の殆どが20代前半と5年〜10年はトップレベルを維持出来る年齢。そうなると必然的に椅子が空きにくく、現選手を上回るプレーを披露していかなければならないのです。最高級の期待を集めるフォーデンにしても、ダビド・シルバやデ・ブルイネにベルナルドやギュンドアンといった選手達と争わなければならない。そうなってくると、出場機会などを求めてチームを離れていく選手がいてもおかしくはない。

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顕著な例はドルトムントに移籍したジェイドン・サンチョ。若手起用には比較的積極的なドルトムントではありますが、サンチョはコンスタントな出場機会を得て活躍し、イングランド代表にも選出されています。共に戦ったフォーデンも思うところはあるかもしれません。また、マドリーにこの冬移籍したブラヒム・ディアスの場合は、どこまで出場機会を得られるか分かりませんが、世代交代の必要なマドリーの方が可能性はあるのかもしれませんね。まぁ彼の場合はマドリーファンでしたし、別の理由もあるのですが。

この様にトップチームに入り込むのは難しく、マフェオやアンジェリーノなどサイドバックが手薄だと思いチャンスがあるかもねと思っていたら、ウォーカー、メンディ、ダニーロなどを補強と、結局トップチームにほぼ加わることなく離れることになったりしてしまいますね。

 

板倉は今後チャンスを掴めるか!?

 

この様な状況から、結論を先に言ってしまうとシティトップチームでのチャンスという意味では限りなく低いでしょう。

一応、彼のポジションはボランチとCBも適応できる選手ってとこでしょうか。Jリーグも私は観戦していますが、残念ながら彼のプレーは殆ど観たことありませんので、彼の真の実力はこれから注目したいと思います。

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取り敢えず現時点でのボランチ起用としての可能性ですが、ここは確かにシティにとっての解決すべき問題点の一つであることは事実です。現状ファーストチョイスはフェルナンジーニョが絶対的ですが、33歳と高齢で後継者を探しています。つまり、他のポジションとは異なり席が空く可能性があるという事ですね。

 

この後継者も3パターンあります。

 

①現メンバーのコンバート

②若手からの抜粋

③他クラブからの獲得

 

①については、既にいくつか試してもいますが、満足いく結果は得られていません。該当するのは今季で言えばギュンドアンストーンズでしょうか。ギュンドアンに関しては、ビルドアップや意外性のある縦パスなど、攻撃面において一定のパフォーマンスが保証できます。しかし、アップダウンやコンタクトの激しいプレミアでは守備面における信頼性が薄く、特にビッグマッチでの起用は難しいと思われます。また、今季からテストされているストーンズですが、試合を見る限りでは流石にこのコンバートは厳しそうです。捌きには対応できますが、2列目に付ける効果的な縦パスが殆ど出せないのでは、やはり苦しいと言わざるを得ませんね。

 

となると②に期待したいところですが、こちらも厳しい状況です。2年前に期待していたアレイシは現在もジローナへのレンタル中です。アレイシに関しても、守備面での向上がどれだけ高まるかが鍵となるでしょう。当然、板倉もここに該当しますが、ビザの関係も含めて即レンタルに出されており、戦力としてカウントされていません。プレシーズンでトップチームに参加していた若手も残念ながら同様ですね。

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結果、恐らく③になる可能性が圧倒的に高い訳です。今夏にはジョルジーニョと契約寸前までいったように、常に市場を探っています。現在は、フレンキー・デ・ヨングが最優先候補ですが、バルサやPSGなどとの競合に晒されており、獲得は正直難しいかなと思います。デ・ヨングが来れば最高ですが、今後もマーケットを探し回ることになるでしょう。

 

またCBとしては更に厳しく、現状ではラポルトが筆頭で、ストーンズ、コンパニ、オタメンディと続きます。昨季のベストCBとも言えたオタメンディが4番手ですからね。コンパニとオタメンディはベテランですが、ストーンズラポルトのコンビは共に24歳ですから、先は長そうです。

 

と言うことで、板倉は期待される若手の1人ではありますが、大成すれば儲けモンという他の多くの若手となんら変わりありません。それ以上でもそれ以下でもないのです。結局、シティ含め欧州列強のビッグクラブでチャンスを掴む若手は極めて少なく、他を圧倒する特別な何かを持っていなければいけません。

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只、板倉の欧州進出に関しては本当に素晴らしい事です。シティとしてのチャンスは極めて低くても欧州にはあらゆる場所にスカウトがおり、成り上がるチャンスが転がっています。少なくともそのスタートラインには立てた訳で、最終的には他のクラブで出世したって良い訳ですし。全ては彼自身次第となりますが、彼のキャリアを考えれば、早くから様々な目に晒されるのは良い事です。他クラブ含めて欧州での成功という意味では充分チャンスはあるんじゃないでしょうか。

 

勿論、私の予想を裏切るようなシティのトップチーム入りしてくれたら諸手を挙げて喜びますが(笑)

 

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